横浜で開催!台湾・韓国・日本の東アジア合同ハッカソン -Facing the Ocean Meet&Hack-

2024.08.29 | 活動レポート

Facing the Oceanは、台湾・香港・韓国・日本を含めた東アジアのシビックテックコミュニティに参加する人たちの連携や緩やかなアライアンスを促進している合同ハッカソンの企画運営です。g0v summit2018 やCode for Japan Summit2018 での交流などがきっかけとなり、2019年夏に第1回を沖縄(日本)、2019年冬に第2回を台南(台湾)2023年春に第3回の済州島(韓国)を開催しました。
今回は2回目となる日本開催で、学生交流プログラムなどを織り交ぜながら11ケ国から107名がエントリーしたハッカソンとなりました。
  • 開催日: 2024年8月17日・18日
  • 会場: パシフィコ横浜 アネックスホール

Day 1:

オープニング&Hacking Time

初日は、Code for Japanの明主と窪田の進行によりオープニングがスタートしました。これまで日本・台湾・韓国でも開催してきた東アジア合同ハッカソンですが、初参加の方も多かったため、「Facing the Ocean(FtO)」とはどのようなイベントなのか、これまでの経緯やカルチャーなども含めた説明を行い、特別協賛企業であるHEREの代表者からの企業紹介もいただきました。
その後、Code for KoreaのFluidtoよりCode of Conduct(行動規約)や会場でのグランドルールが共有され、プロジェクト持ち込みを希望しているプロジェクトオーナー17名から3分間のプロジェクト紹介が行われました。それぞれの背景やコンセプト、開発状況について説明があり、これを聞いた参加者たちは興味を持ったプロジェクトに集まり、意見交換を行いながら開発に取り組みました。

ランチワークショップ

ランチの時間には2つのワークショップが実施されました。
学生向け
今年のFtOでは、学生が交流を深める場づくりに注力しており、学生限定のワークショップが行われました。韓国から5名、台湾から3名、日本から7名、計15名の学生が参加し、国際的なチームで協力してプロジェクトを進めることの意義を深く理解するためのディスカッションが行われました。
ワークショップは3つのテーマに分かれ、教育プログラムを担当するスタッフがファシリテーターとして参加しながら、ワールドカフェ形式で行いました。それぞれのグループは、シビックテックを若い世代に広めるための方法、国際的なチームでプロジェクトを進める上での利点、そしてその際に直面するチャレンジとそれをどのように乗り越えるかなどについて活発な議論を交わしました。参加した学生からは、この交流の機会を通じて自国の文化や背景を越えた視点を得ることができた、シビックテックの未来に向けた新たなビジョンを共有できたと感想をもらいました。
 
社会人向け
一方で社会人向けのワークショップでは、デジタル民主主義の成長を促進するためにシビックテックが果たす役割について議論されました。特に日本、韓国、台湾におけるシビックテックプロジェクトが直面する課題や成功要因に焦点が当てられ、参加者は自身のプロジェクト経験を共有しながら、政策提言の可能性について考察しました。
このワークショップでは、Open ParliamentやvTaiwanといった具体的な事例を取り上げ、シビックテックが民主主義に与える影響についての理解が深められました。参加者たちは、これらの事例から得た教訓を基に、コミュニティの持続可能性を高めるための要因について意見交換を行いました。

Sharing & Talks: 日頃の活動とプロジェクト紹介

午後には「Sharing & Talks」として、参加者たちの日常の活動内容や開発中のシステムについての紹介が行われました。日本からの学生たちも、自主プロジェクトや過去のCCC U-22で発表したプロジェクトについて発表し、他の参加者と意見交換を行いました。
Sharing & Talksの後には全員で外へ移動し、海が見える場所で集合写真の撮影を行いました。
夕方には1日目の進捗報告が行われ、懇親会がディナー会場で開かれました。
 

Day 2:

2日目の午前中は、前日に始めたプロジェクトの続行が行われ、お昼には2日間の進捗やハッカソンで得た学びを共有する形で最終報告が行われました。
今回は15のプロジェクトから進捗の報告があり、偽情報に関するプロジェクトやアジアのシビックテック活動のマッピング、横浜の街を3Dで見ることができる街歩きマップ、日本酒や酒蔵のデータベース作成など様々なプロジェクトが発表されました。成果発表の中では、多言語対応の機能追加や、共通するテーマを持つプロジェクトチーム同士の意見交換、実際にその分野で活躍されている人へのインタビューなどFtOならではのアクションがありました。
イベント終了後も今後の活動について議論を続けているプロジェクトチームもあり、g0vのjothon(継続開催ハッカソン)やCode for JapanのSocial Hack Dayなどで定期的に集まって進めていく予定です。
クロージングでは運営メンバーからはこれまでのFtOや台湾・韓国・日本の交流などについて振り返りがあり、今後の交流についてのメッセージが伝えられました。次回のFtOが来年台湾での開催予定であることが正式に発表され、イベントは無事に終了しました。

次回の開催に向けて

今回のFtOは、台風の影響にも関わらず、過去最多の参加者を迎え、シビックテックを通じた国際的な連携・交流が一層深まったと感じています。
次回以降も東アジアの各国で開催をしながら交流の機会を継続的かつ定期的に設けようと話し合いもあったのでさらなる発展と協力が期待されます。
東アジアでの合同ハッカソン「Facing the Ocean(FtO)」に興味を持たれた方は、まずはCode for Japanが毎月開催しているハッカソン「Social Hack Day」に参加することから始めてみてください。
次回もより多くの皆さんに参加いただけることを楽しみにしております。
 
前回のFacing the Ocean 2023: https://www.code4japan.org/news/fto2023
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